投稿者: 玉井 裕也

  • 美山へ蛍の撮影に

    山田くんから蛍を撮影しようと誘われたので行くことになった。下調べをしてみると三脚が必要だとわかったけれど、持っていないものは仕方がない。いつもオートフォーカスのPモードでしか撮影していない僕にはマニュアルの撮影は難しかなと思ったけれど、フイルムとは違ってデジタルならその場で試行錯誤しながらなんとかなるだろうと説明書とともにカメラを持って出かけた。

    おなじ山県市とはいっても僕には旧美山町のことはよくわからない。山田くんに道案内をしてもらいながら日が沈む前にと奥のほうへ向かった。少し開けてきたところで車から降りるとまだ肌寒くて水も冷たかった。川の水も綺麗すぎるのか蛍は棲んでいないみたいだった。なにより驚いたのはこんなに奥の方にも人が棲んでいるということだ。どこにでも生活が存在ているということに人間の強さを感じた。

    奥過ぎても水が冷たくて蛍はまだ出ていないとわかったので、場所を変えながら撮影スポットを探ることにした。撮影に光は邪魔なので、そのため車があまり通らなくて街灯のない川の近くがいい。そんな場所も教えてくれて撮影をした。説明書を片手にこれまで触ったこともないボタンをいっぱいさわって撮影した。手持ち撮影にはそれにしかない楽しさがあるし、ヘッドライトが入ってきてもそれはそれで面白く撮れて悪くないと思った。マニュアルで撮影する楽しさも知ることができてとても得した夜だった。

    さいごに蛍の写っている写真をすこし貼ることにしよう。このほかの写真はこちら

    Hotaru

    Hotaru

    Hotaru

  • 風炉の季節の抹茶

    昨日は淡交会の研究会に行ってきた。初めてなのでよく解らなくて不安だったけれど、行ってみるとそんなことはなくてとても勉強になる一日だった。大勢の前で点前を見せる人がいてそこに業躰の先生が指導をしていくので、それを聞いて勉強するという会だった。(実はずっと業躰というのがどういう人たちなのかよく知らなくて、茶道教室の先生の親玉みたいな存在なのだと少し前まで思っていた。)今回の先生はとても饒舌で楽しい話ばかりだった。

    濃茶の話の時に一番に印象に残ったのは抹茶の話だった。この風炉の既設というのは古いお茶なので見た目も風味もあまり良くない。風炉と炉というのはそういうところも違うんだということを言っていた。僕はそれを聞いてすごく大切で根本的なことなのにこれまでまったく気に留めていなかったことがあったのだと知らされたような気がした。冷蔵庫に入れておけば一年中美味しいお茶が飲めるというわけではない時代があったのだ。色々なことを考えさせられた。

  • 根津美術館へ

    Poster

    はじめて根津美術館へ行ってきた。ずっと行きたかったけれどなかなか機会が得られなかったのだけど、いざ行ってみると期待以上によくて、無理してももっとはやくに時間を作って行くべきだったと感じた。そう思える場所が増えていくのは、東京へ行くときの楽しみが増えてうれしい。

    肝心の企画は「中世人の花会と茶会」というコレクションからの展示で、唐物が大切にされた時代のものが中心だった。ポスターにある、無一物という長次郎の赤楽茶碗が見ものの一つなのだろう。でも、いわゆる楽茶碗の良さは相変わらず僕にはよく解らなかった。

    赤楽茶碗 銘 無一物 長次郎作 【特別出品】
    赤楽茶碗「無一物」は、黒楽茶碗「大黒」とともに、陶工・長次郎が千利休の意を受けて作り上げた茶碗の代表作。端正な半筒形で赤い土は、手に柔らかさを感じさせる、最高の茶碗といわれている。

    という説明を読むたび、(この説明文は使いまわしなのだろうか。そこらじゅうでもう何度も読んでいる気がする。)、誰が最高だと言っているんだ!?と言いたくなる。歳を重ねないと楽茶碗の良さは分からない、なんていう文章を見かけたときもあって、胡散くさい事を言う人だ、本当に良いと思っているのか怪しいな、とすら思ってしまったぐらいで、僕には何年か何十年か経っても楽茶碗カッコイイという気持ちになるような気は(今は)しない。それと同じような感覚は今回もいくつか並んでいた茶入にもある。特に文琳という形の茶入はカッコイイのかどうかまったくわからない。(肩衝も実はほとんどわからない。)

    その一方で、これまでよく解らなかったものでいいなと思うようになったものもあった。ポスターの上の方に載っている砂張の釣舟花生だ。金属っぽいものはカッコイイと思うことはこれまでにもあったと思うけれどもなんだかよく解らないという感じだった。だれど今回は、こういうところがカッコイイのじゃないかというのがちょっと解ったような気がした瞬間があったのがうれしかった。

    そのあと庭を少し歩いた。とても広い庭で、ところどころ茶室があっておどろいた。せっかく茶室があるのに、障子も雨戸も何もかも閉めきってばかりだったのは勿体なくて見えなかったのは残念だった。ものすごくたくさん人が来るのだから我慢するしか無いのかもしれない。

  • ブエノスアイレス

    僕は飽きっぽくて、どんなに好きになった事でもそのブームたいてい数年ほどでおわってしまう。好きな音楽のブームもそんな感じが多い中で、珍しく続いているのがアルゼンチン・タンゴのブームだと思う。初めてアルゼンチン・タンゴを聞いた時から、1年以上聴かないということはない。

    初めてタンゴを聞いたのは「ブエノスアイレス」という映画の中だった。その映画のサウンドトラックCDにも入っていた Milonga for three がとにかくカッコよくてコレはスゴイぞとなって、アストル・ピアソラのCDを買いに走ったのを覚えている。それ以来ずっとタンゴは聴き続けている。

    YouTubeを検索したら映画の予告編がいくつかあったので下の記録しておく。上がカンヌの時のもので、下が日本公開の時のもののようだ。

  • ジャッキー・チュンのCD

    僕は大学1年生のとき、第二外国語で中国語の授業を受けた。それはちょうどその頃、香港ポップスのファンで、中国語の授業を受けたら中国語曲もそのまんま聞けると考えていた。冷静に考えればそんなことはないことぐらい当時の僕もわかっただろうけど、そんな冷静になれないほどその頃は香港ポップスの大ファンだった。

    僕が初めてmp3プレーヤーを買ったとき既に僕の香港ポップスブームは去っていたこともあって、僕のiTunesには香港ポップスは一つも入っていなかった。でもたまたま部屋の掃除をしていたら本棚の奥からジャッキー・チュンの二枚組CDが出てきたので、懐かしくておもわずリッピングしてしまった。

    Jacky Cheung 15

    十年ほど前、よく聞いていたCDの一つだった(曲目はこちら)。このCDの9曲目の「吻別」という曲が好きだったのだけれど、たまたま去年辺りから岐阜駅のアクティブGでこの曲がよくかかっているので、また気になり始めていたところだった。久しぶりに聞いてみるとその当時のことを思い出していいなと思ったので、また古いCDを探して聞いてみようかなという気分になった。

    https://youtu.be/qgu25QSnzw0