ミヤコワスレも二株買ってきて植えた。一つは赤みのある花をつけているもの、もう一つは青紫の花のものである。青紫の方は江戸紫という品種だろうか。園芸店の人によると、バイオテクノロジーによって濃い青色がでるようになった品種だそうで、これまではなかなか大きく育てるのが大変だったものが以前よりは強くなったよということだ。そうはいっても、赤みのある方の株のほうが丈夫で増えやすいそうである。
この写真はポットから植えかえてから3週間ぐらい経ったところだ。長いこと花が咲いてくれてるので気に入っている。いちばんきれいに咲いている頃に写真を取りそこねてしまったのが悔やまれる。来年はもっとたくさん花をつけられるようにしたい。
ところで、ミヤコワスレは、ミヤマヨメナの園芸品種であるらしい。ミヤコワスレという品種は十年以上前にすごく人気だったのだけど、また最近になってちょっと人気が復活してきているそうだ。
私は買ってきたのも、ミヤコワスレという名前がいいなと思ったからだ。このミヤコワスレという名前の由来は、Wikipediaによると、
ミヤコワスレの名は、鎌倉時代に承久の乱に敗れた順徳天皇が北条家によって佐渡島に流された際に、この花を見て心を慰め、都恋しさを忘れたとの伝承による。
だそうだ。順徳天皇(順徳院)といえば、
ももしきや古き軒端のしのぶにもなほあまりある昔なりけり
の歌が百人一首にある。これはまだ、20歳の頃の歌だというので、佐渡ヶ島に流される前の、都に居た頃のものということになる。この歌のときは、武家の時代になる前の時代を想像したり思い出したりいたのだろうか。佐渡に流されてからは、この歌を作った頃を思い出すことも多かったのかもしれない。