国立科学博物館は私のお気に入りの博物館の一つだ。特別展でなくても常設展目当てでも面白いのだけど、今回は国立科学博物館で開催中の特別展である明治150年記念・日本を変えた千の技術博に行ってきた。
国立科学博物館といえば、大きなクジラ。今回の特別展は明治以降の科学技術の発展を歴史をおさらいする展覧会である。改めてこの150年の科学技術の変化を見なおしてみると、たった150年という期間にこんなにも大きな変化が身の回りで起きていたのかということに驚く。私が生まれてからの間でさえもこんなに変わっていたのかと驚かされた。
そんな中で、私が気になったのは、カイコ、養蚕に関する展示だ。戦前の日本の主な輸出品は生糸だったわけで、2014年に富岡製糸場と絹産業遺産群は世界遺産にも登録されている。そうはいっても、今となってはそれがどういう意味なのか、日本の産業の中で養蚕というのがどういう立場だったのか、というところは、展示を見てもいまいち想像し難いところではある。ただ、私の家族が、私が小学生の頃までは養蚕をやっていたて私自身も手伝いをしていたので、今回の展示は私の中にあった懐かしいいろいろな記憶を蘇らせてくれた。
それから、120年前である1901年に予言された未来がどれだけ実現されたのかを検証するパネルがあって、それがおもしろくてじっくり読んでしまった。個人的には、かなり実現されていると思ったし、かなり予言は正確だったのだとも思った。そんなパネルを見ながら、それでは、2019年に予言されることが数十年後か100年後か、将来どれだけ実現されるのか、実現されるだけの科学技術は進歩するのか、科学技術が進歩すると期待して予言していいものなのか、というようなことも考えてしまった。