森美術館「LOVE展:アートにみる愛のかたち」

森美術館に初めて行ったのがこの展覧会だったかもしれない。LOVE展のことは今もよく覚えている。とても印象深い展覧会だった。パソコンの中からその時に撮影したらしいビデオが出てきた。草間彌生《愛が呼んでいる》 というインスタレーションの新作だ。途中で撮影している自分自身が写っているのが懐かしい。撮影し他日にちを見ると、2013年8月15日なので、お盆の休みを利用して東京に遊びに行っていたのだろうと思う。

ポーラ美術館「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」

Pola Museum of Art

ポーラ美術館に初めて行った。東京銀座にあるポーラミュージアムアネックスにはよく行くのだけど、ポーラ美術館は箱根ということもあって行けずじまいになっていた。そのポーラ美術館が、これまでと変わって最近は現代美術の展覧会をするようになった。

今回見たのは「シンコペーション:世紀の巨匠たちと現代アート」という展覧会である。会場を歩き進めていくと次の展示がちょうどいい具合に目に入ってくるようになっていたりと良かった。現代の作家と過去の巨匠との組み合わせの展示で、そういうかたちの企画はこれまでもよくあるものだけど、今回の展示は似た過去の展示と比べても、作家の組み合わせが良いのか、作品そのものが良いのか、優れていると思った。よく考えてみれば、ポーラはずっと美術振興財団などで現代の作家を支援したりしていたりと現代の作家のことはよく知っているわけだろうし、その見せ方もよくわかっているのだろう。

ポーラ美術館は建物自体もなかなかおもしろい。エスカレーターで下がっていって展示会場にたどり着くというのは、大阪の国立国際美術館も同様に、気分が高まっていって私は好きだ。それに屋内の展示を見たあとの野外の散歩もなかなかいい。また新しい企画展があるたびに機会を見て行きたいと思う。

Pola Museum of Art

Pola Museum of Art

Pola Museum of Art

Pola Museum of Art

Pola Museum of Art

四神の書-上田桑鳩・手島右卿・金子鷗亭・桑原翠邦-@文化フォーラム春日井・ギャラリー

最近ちょっと書の展覧会に行くのがマイブームになりつつある。「とめはねっ! 鈴里高校書道部」というスピリッツに連載中のマンガを読んでいるのだけど、そこに登場する作品を実際に見てみたいというのがきっかけだ。なにか面白い展覧会やっていないかなと探していたら、春日井で面白いそうな展覧会がやってるというので見に行ってきた。一つが、文化フォーラム春日井ギャラリーの「四神の書-上田桑鳩・手島右卿・金子鷗亭・桑原翠邦-」で、もう一つは春日井市道風記念館の「比田井天来の書」だ。

sho

先に行ったのが、「四神の書」の方なのだけど、ギャラリーの隣で「映像でよくわかる!現代書の夜明け」というビデオ上映をやっていて、それがとても良かった。王羲之だとか顔真卿だとか、書道の時間に臨書したような大昔の人たちの生い立ちというのは本などでもよく聞くのだけど、現代作家の場合はそういう話はあまり聞かない。スポーツ選手や芸能人のように、現代の作家のいろんなエピソードも知りたいと思う。これは書に限ったことではないのだろうけど、そうなれば作品ももっと楽しんで見られるだろう。私が美術館などでギャラリートークに参加するのを楽しみにしているのもそんな理由である。

sho

会場に「とめはねっ!」のコーナーがあり、今回の展覧会の4人の作品が登場した場面などが紹介されていた。ずっと見たいと思っていた上田桑鳩の「愛」や、手島右卿の「燕」や「崩壊」の本物を見ることができた。それ以外にもこの展覧会では、各作家の代表作が勢揃いですごく充実していた。(ちなみに、この「四神の書」は釧路市立美術館から巡回が始まって、春日井が終わって、いまは唐津市近代図書館美術ホールで、次は安芸市立書道美術館に行くそうだ。)

sho

道風記念館では四神の書展に関連してその4人の師にあたる比田井天来の展覧会が開催されていた。なんとなく名前を聞いたことがあるけれどよくわからない作家というのが圧倒的に多くて、比田井天来のもそんな感じだったのだけれど、「現代書の父」と言われるようになるまでをビデオで見たあとで、作品を実際に見ると味わい深かった。書の展覧会が実はいっぱいやっているということが最近わかってきたし、見ていて面白いと感じ始めているので、これからもっとまめに見に行きたいと思う。